伝統的な太極拳は、長い歴史の中で沢山の流派に分岐され、普及している地方や浸透している人口も異なれば、基本的な動作なども大きく異なっています。それを統一して新しいスタイルとして確立したのが制定拳というスタイルです。制定拳が最初に確立されたのは、第二次世界大戦の終戦まもない1956年で、24式太極拳が制定拳の最初の基盤となりました。

この24式太極拳をさらに奥深く掘り下げ、基本的な動作も24だけではなく48つに増やしたのが48式太極拳です。この太極拳は1979年に確立されたスタイルで、沢山ある太極拳の流派の中でもきわめて伝統的な流派と呼ばれている楊式太極拳をベースにして作られたスタイルです。楊式太極拳をベースにして、そこに他の伝統的な流派である陳式、孫式、呉式の基本的な動作を盛り込んでいるため、かなり内容が濃いスタイルとして確立しているのが特徴的です。

太極拳の中でも制定拳は、基本的な動作の数が増えれば増えるほど難易度も高くなるという特徴があります。基本的な24式太極拳のバージョンアップとして作られた48式太極拳は、24式と比べれば難易度も高く、マスターするにはなかなか時間がかかってしまうのが特徴。しかし、同じ制定拳でもある88式と比較すると基本動作が約半分ぐらいに凝縮されているため、表円にかかる時間も短縮されているというメリットがあります。

また、48式太極拳の基本的な動きの特徴の一つに、左右対称的な動作があります。体が左右対称に動くため、初心者にも覚えやすく、これから太極拳をマスターしてスポーツ競技に参加したいと考える人たちにとっても学びやすいスタイルの太極拳として人気があるようです。世界的な大会では、世界基準でもある42式太極拳がルールとして採用される事が多いようですが、中国国内の太極拳大会などでは48式がルールとして採用される事も多く、頻繁に大会が行われているのも魅力ですね。

これまで伝統的な流派を学んできた人にとっては覚えやすいというのも大きなメリットではないでしょうか。

画像左は若い人でもお年寄りでも、男性女性の性別問わず、だれしもが場所を問わずできる太極拳を、太極拳世界王者の孔祥東が紹介する2枚組のDVD。画像右はこれから24式太極拳を学ぼうとする人たち、24式太極拳をとおして太極拳の上達を目指す方々の為の教材DVDです。画像をクリックすると詳細が表示されます♪