最近では日本でも健康維持のために太極拳を嗜む人が増えてきましたが、もともと太極拳は中国に古くから伝わる伝統文化として誕生しました。中国の伝統文化にもたくさんありますが、その中でも、拳法や導引法などの格闘技や、経路（ツボ）を押す健康法などは現在でも中国の伝統文化の中でも代表的なものです。太極拳は、拳法などの格闘技に、経路健康法という医学的要素をたっぷりと盛り込んで考案されたのが始まりと言われています。

格闘技と医学的な健康法の両方の要素を持っている太極拳は、中国が明や清の時代には、健康法というよりも拳法や剣法、槍法、刀法など武術の訓練を行なうための手段として用いられてきたようです。そのスタイルは現在でも太極拳として受け継がれていていて、太極拳で剣や扇などを用いることには、そういった歴史があるためだといわれています。

太極拳にも歴史の中でいくつかの流派に分岐されていきましたが、太極拳が誕生した当初のスタイルは、太極拳を考案した陳王庭の名前にちなんで「陳式太極拳」杜呼ばれています。その後、１800年ごろになると陳式太極拳をマスターした楊露禅という人が新たな流派を考案し、楊式太極拳が誕生します。この楊式太極拳は、当時の貴族や武家たちから高く評価され、高貴な人達から広く世間へ普及していったといわれています。

その後もいろいろな流派がどんどん分岐していきますが、第二次世界大戦後に新しく生まれ変わった中国が、スポーツ競技としての太極拳を考案したことで、太極拳は一気に世界中に広まって人気を博していきました。中国本土でも複数の流派がある太極拳は、スポーツの競技として行なう場合には、いくつも流派やルールがあっては困りますよね。そこでスポーツ競技用のルールとして考案されたのが24式や48式などの簡化太極拳です。簡化太極拳は、例えば24式なら基本的な動作が24種類あるという事になり、数が増えるほど難易度が高くなって行くといわれています。

画像左は若い人でもお年寄りでも、男性女性の性別問わず、だれしもが場所を問わずできる太極拳を、太極拳世界王者の孔祥東が紹介する2枚組のDVD。画像右はこれから24式太極拳を学ぼうとする人たち、24式太極拳をとおして太極拳の上達を目指す方々の為の教材DVDです。画像をクリックすると詳細が表示されます♪