心拍数と脈拍数。心臓がポンプ機能で全身に送り出した血液は、全身の血管を波打ちながら駆け巡ります。このうち、心臓が全身に血液を送り出すポンプ機能の作動回数を心拍数と呼び、全身の血液に送られてきた血液によって脈拍が生じたものを、脈拍数と呼んでいます。基本的には心拍と脈拍数はそれほど大きな誤差があるわけではありませんし、心拍数を測定する際には脈拍数を活用することも多いため、同じものだと考える人も少なくありません。しかし、厳密には心拍数と脈拍数には違いがあることは理解しておいた方が良いでしょう。
心拍数と脈拍数は、現実的には大きな誤差があるわけではないため、運動をする際に心拍を管理しながら行う心拍トレーニングの場合にも、心拍を計測するのは脈を使いますし、病院で心拍数を測定する場合にも、脈拍を活用しています。健康な体の場合には、心拍数も脈拍数も、あまり大きな違いが出ることはないためです。
しかし、場合によっては心拍数と脈拍数が大きく異なるという場合もあります。例えば、期外収縮や不整脈などが確認される場合では、心拍数よりも脈拍数のほうが少なくなってしまうことも多いようです。正常な場合には心拍数と脈拍数は大体同じぐらいの回数なのに対し、心拍数よりも脈拍数が少なくなってしまうことを「脈の欠損」と呼ぶことがあります。
心拍数と脈拍数は、計測する場合には一定時間で測定を行います。運動をする場合に使われる心拍数というのは、基本的には1分間における脈拍数となりますが、実際に1分間という時間ずっと脈を取って数を数えるのは、なかなか大変なもの。
そこで、病院などでは、1分間という時間測り続けるのではなく、10秒間程度脈を図って、計算によって1分当たりの心拍数を算出するという方法が一般的です。心拍を計測してくれる心拍ウォッチや、エアロバイクやトレッドミルに搭載されている心拍計なども、1分間まるまる計測するわけではなく、短時間でスピーディに脈を取り、それを瞬時に計算することで1分当たりの心拍数を計算しています。
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