フィットネスクラブ/スポーツクラプ/スポーツジムも現在全国で大型化・近代化が一挙に進んでおり、新建設の施設が次から次へとできていますね。ここ最近できた比較的新しいフィットネスクラブはどこもジム、スタジオ、プールが大型化しているのではないでしょうか。もちろん付属の大浴場にサウナ等もあって当たり前、豪華一直線といった感じですよね。複合施設を目指している全く新しいコンセプトのフィットネスクラブも出現してきており、施設内にテナントも募集している所もありますヨ! 今後一層、既存施設との差別化・既存施設からの会員獲得のためにアミューズメント化がより進むのではないでしょうか。
とにかく新しくできる施設はこれ本当かよ!?・・・というくらいの近代的設備を整えています。こうなるとホントこれまで「そこで」頑張っていた古株のフィットネスクラブはつらくなりますよね〜。フィットネスクラブは『会員制』という関係上、『商圏』というのが非常に重要になってますから、近場に新施設を建てられた日にゃあもうたいへんです。
だってどう考えてもフィットネスクラブという建設をともなう業態だと『後発』の方が絶対的に有利となりますからね。もちろん同じ商圏内の先行古株フィットネスクラブも、先に営業を開始しすでにその地域の「会員獲得」を完了したという面では有利に見えます。が、しかし、巨額を投じて新施設を建設し同商圏内に殴り込んでくる新参フィットネスクラブは、既存フィットネスクラブについて研究に研究を重ね確実に『勝算』があると踏んだ上で綿密なる計画を立て、それ以上のものを提供してくる事は確実!! 勝てることが限りなく確実じゃないと、びっくりするほどの巨額を投じて新施設なんて建設しませんから。
そして付帯設備的なところだけ見ても、これはどうしても後発の方が先発より上のものを作れますから有利となります。後発のライバルフィットネスクラブの設備が凄いからといって、先発組は古くなった施設自体を建て直して、また新しく後発に負けないものを新建設するというのはどう考えても不可能ですから。
だから同商圏内に殴り込んでこられると会員を大量にかっさらわれる可能性があり、古株フィットネスクラブはここで踏ん張らないと大ピンチに陥るはずです。まぁ計画した建設施設・営業力ともに、お客さん(会員)をかっさらう自身があるから同商圏に進出してくるんでしょうけどね〜。
それで地元である人口密度が低い田舎でもそんな状態になっている地区があったんです、端から見たらとんでもないですよ(汗) 同市内のそんな狭〜い範囲にフィットネスクラブが3つもあるんですよ! 一つは全国チェーンとなっている某フィットネスクラブで中型施設、もう一つは個人的にも愛着があるここ数年で伸びに伸びている県内のフィットネスクラブグループ、それでもう一つ『後発』がこれも県内に本拠地を置く事業を多角経営しているフィットネスクラブグループです。
それでこの『後発』フィットネスクラブが某大型ショッピングセンター跡地(とにかく広〜い!)に建設された近代的大型施設なのです。他分野の事業でも成功を収めていますので、そのノウハウを結集して勢力を伸ばしています。これがね、どこともバッティングしない新規地区に進出するフィットネスクラブだったら何の問題もなかったんですよ。でもでも本当に狭い地区で、同商圏内に既に二つもフィットネスクラブが存在している所なんです。
『後発』クラブは新規で会員を募集するというよりは、どう考えても既存クラブ2施設から会員をこちらに持ってくるしかないんじゃないのと建設当時思ってたんだけどね。いくら健康ブームとはいっても、狭い同商圏内で新たに会員を獲得するのは超難しいと思いますから、施設的にも既存のクラブ以上のものを提示してくると思ったら案の定といった感じでしたね。三つ巴の戦い、そりゃ苦しいですよ。そしてその隙間を突いて、カーヴス等の小規模サーキットトレーニング施設も誕生していってますからねぇ。。
それでね、こうなった場合、どういったフィットネスクラブ乱立激戦区での勝ち抜け方法があるのか自分なりに考えてみたわけですよ。なんか、いつものクセで無意識のうちに^^ これはフィットネスクラブ経営者からではなく、「フィットネスクラブ利用者」から見た生き残り作戦となりますね。
自分だったらこうやります。
結局ね、フィットネスクラブというのは一種の『コミュニティ』なんだよね。そりゃあ最初は自分自身の健康というものを考えたり、危機感を持ったりして入会といった感じになるんですけど、通い続けていくうちに自宅や仕事先と同じような生活の一部・・・というか生活空間となっていくんですよ。その施設自体もそうだし、そこに来ている会員さん、そこで働いているイントラさんらにも凄く愛着を感じてくるんですよね。まさしく生活に非常に密着した『第三の居場所』になってくるんです。家に帰れば家族が、仕事先に行けば同僚が、フィットネスクラブに行けば会員のみなさんが、というように『コミュニティ化』する可能性が非常に高いんですね。
そのコミュニティ化が常連会員さんの一番のフィットネスクラブに通うモチベーションになっているのではないでしょうか。そりゃあ当初は健康作りが一番の通う理由でしたが、通っていくうちにいつの間にかフィットネスクラブに行く理由がだんだん転化していくんですよね。あくまでも健康作り、健康維持が大義名分なんですが♪
そしてこのフィットネスクラブを『コミュニティ化』した方達にとっては、近くに新しい近代的革新的最先端フィットネスクラブが建設されようとも、まずどんな理由があってもそう簡単にクラブの鞍替えはしないでしょう! なぜなら通うフィットネスクラブを変えるということは、地元を離れて遠くの見知らぬ土地に引っ越すような感覚になるんですからね〜。転校や新学年に上がる時のクラス替え、または新学期の席替えと同じ心境になりますよ。だってそれまでのコミュニティーがなくなってしまうんですから。
猫は人に付かずに土地に付くと言われますが、これと同じようなもんかな?(笑) いや、それとは逆のニュアンスですね、長く通っているフィットネスクラブ会員さんほど施設には付かず、人に付くんですよ。人というのはそのフィットネスクラブに通う会員さんやインストラクターさん、そしてスタッフさんのことですよ。
そうです、そこに『コミュニティ』を形成していればしているほど、会員さんはよっぽどの理由がない限りフィットネスクラブの鞍替えはしないはずです。やはりどんなに施設が良くても、結局温かい「人間関係」に勝るものはないですからね♪ 自分の行っているフィットネスクラブでは引っ越しして家が遠くなっても、他の近場のクラブに通うのではなく、はるばる馴染みだった気心知れた仲間がいるクラブまで通ってきてますからね。結局施設の良さでもなければ場所でもない、一番人を引きつけるのはやっぱり「人間」なんですよ!
そのことからも分かる通り、自分自身がフィットネスクラブを経営しているとするなら、『後発』の脅威に耐えられるよう何を一番普段から強化していくかというと、それはやはりフィットネスクラブ全体の『コミュニティ化』の推進ですね。フィットネスクラブ会員さんが遠慮なく交流できる定期的なイベントの開催や、各スタジオプログラムレッスンごとの出席者同士のOFF会というか飲み会の開催、そしてフィットネスクラブ内で似た趣味を持つ人同士のフィットネスクラブ内クラブを積極的に作ってあげるというか、交流する『場』を作ってあげることに努めますね。会員さん単独ではなかなか難しい『コミュニティ化』を、フィットネスクラブ運営者側が先頭きって仕切きろうと思います。そしてフィットネスクラブ内を強固なあたたかいコミュニティするよう全力をつくしますね!!
そうすれば不毛な価格競争にも参入することはなく、同じパイを奪い合うような不毛な会員獲得競争にも参入することもなく、不毛な会員流出阻止競争もすることなく、経営自体が安定すると思うんですね。やることは『コミュニティ』形成促進、これだけです♪ 逆に言えば強固なコミュニティ形成推進をしていなければ、最先端の新施設が近くに進出してきたと同時に会員の大量流出が起こるでしょうね。。。